【禅の教え】悩みから開放してくれる禅語を4つ紹介してみる
世の中にはうまくいかないことで溢れています。
人間関係のことや仕事のこと、自分の性格、将来の不安。
こんな理不尽な世の中を変えることは容易なことではありません。
それならば、いっそのこと自分を変えてしまいましょう。
「禅」
他人に振り回されず、余計な悩みを抱えずに生活するヒントを与えてくれます。
変えるのは、ちょっとした”習慣”と”物の見方”だけです。
今回の記事では、禅の修業を通じて悟りを開いた先人たちが残してくれた言葉”禅語”を4つ紹介します。
禅語の短い言葉の中に、人が幸せに生きるための禅の教えが詰まっています。
本来無一物、無一物中無尽蔵
人は皆、何も持っていない状態で生まれてきます(裸の姿)。
しかし、何も持っていないからこそ、無限の可能性を秘めているという教えです。
どんな人にも可能性が秘められています。だから自分を信じてください。
実際に、スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授の研究によると、
困難に直面した際に、「人の能力には限界があり、自分にはできないと考える人」と
「自分には可能性があり、成長できるチャンスになると考える人」を比較すると、
後者の方が、困難を耐え抜き、仕事に意味を見出し、長期的に成功する傾向があるということが分かっています。
知足
足るを知る。
人間の欲望とは果てしないものです。一を手に入れれば十が欲しくなる。十を手に入れれば、百を求める。
この状態では、一生満足することができません。
年収1000万円を達成し、1億円を達成しても上には上がいます。
最終的には、Fobusの上位にランクインするジェフ・ベゾスやビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェットに勝たなければなりません。
まず不可能ですね。
だから自分なりの成功基準を設けることが重要です。
「知足」という考え方を持つことで、穏やかで平和な心が宿ります。
今あなたが不満の渦の中にいるならば、一度あなたに本当に必要なものについて考えてみてください。
喫茶喫飯
お茶をいただくときには、お茶を飲むことに、
ご飯をいただくときには、ご飯を食べることに集中しなさいという教えです。
現代人は、食事中にテレビを見たり、人と会話したり、時間がなくて慌てて食べるなど、
食事に集中できていません。
食事に集中すれば食べ物のおいしさを気づくことができるはずです。
おいしいものは人を幸せにします。
おいしいものを食べると、脳内に”セロトニン”という物質が放出されます。
”セロトニン”は別名”幸福ホルモン”と呼ばれ、精神を安定させ、心地よさや爽快さなど、
いわゆる幸福感を生み出します。
また、ブラウン大学の研究では、食事中の注意力が散漫な人は集中している人に比べて腹回りの脂肪が448g多い傾向という研究結果を発表しています。
つまり、集中せずに食べる人は太りやすいということです。
五観の偈
禅の食事の心得です。
つまり喫茶喫飯を実践するための禅の教えです。
食事中は、以下5つのことを考えて食事に集中しなさいという教えです。
一、多くの人を思い感謝していただく
二、自分の行いを反省し静かにいただく
三、好き嫌いをせず欲張らず味わっていただく
四、健康な体と心を保つために良薬としていただく
五、円満な人格形成のため合掌していただく
常にこの5つのことを思い、一口ごとに箸を置く。
こうすることで、一口一口味わって食べることができます。
一期一会
有名な四字熟語”一期一会”。これも禅語です。
出会いは、二度と巡って来ない貴重な縁。
だからその一生に一度の出会いを大切にしなさいという教えです。
これは、”出会いの数を増やしなさい”とか”友達は多い方が良い”といった教えではありません。
ひとつの出会いに集中して、心から信頼しあえる関係を築きなさいという教えです。
まとめ
禅は最近、欧米でもZENと呼ばれ一大ブームを引き起こしています。
アップルの創業者スティーブ・ジョブズも禅を愛しており、
iPhoneのシンプルさのルーツは禅からきているとも言われています。
また、科学的にもマインドフルネスと呼ばれる禅の教えをベースにした心の訓練法がさまざまな成果を出しています。
この記事をきっかけに皆さんにも禅に興味を持っていただけたら幸いです。
参考図書:「禅、シンプル生活のすすめ(著:枡野俊明)」