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優秀な人ほど陥りやすい”アヒル症候群”とは? 優秀な人が更なる成功を手に入れるためのスタンフォード大の教え

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シリコンバレーの中心にキャンパスを置き、革新的なことに挑戦する多くの起業家を輩出してきた”スタンフォード大学”。

 

しかし、スタンフォード大学はかつて、「全米中で学生が最もストレスを抱える大学」と名指しされてしまったことがあります。

この原因が”アヒル症候群”

 

今回の記事では、このアヒル症候群についての解説と、アヒル症候群から脱却する方法”成長型マインドセット”について説明していきます。

 

優秀な人ほど陥りやすい”アヒル症候群”とは?

ヒル症候群とは、非常に残念な”考え方”のことです。

具体的には、「優秀な成績で卒業しないといけない」、「周りに努力していることを見せたくない」という2つの考え方を持っていることです。

 

この考え方のせいで、表向きはスタイリッシュに振舞っているけれど、実は周りに追いつこうと必死になっており、ストレスを抱えてしまいます。

 

また、この考え方を持ってしまっていると、失敗したくないという思いが強くなり、チャレンジをしない選択をするようになります。

これでは、大成功はできず、普通の優等生のままで終わってしまいます。

 

この状況を脱するためにスタンフォードが提唱した考え方があります。

 

キャロル・ドゥエック教授の提唱した”成長型マインドセット”とは?

スタンフォード大学の心理学者 キャロル・ドゥエック教授が提唱した”成長型マインドセット(拡張的知能観)”がアヒル症候群を脱するのに効果的です。

 

成長型マインドセットとは、難題に直面することは、自分が成長できるチャンスだと捉える考え方です。

失敗したり、目標を達成できなかったなどの挫折を経験したとしても、

それは自分が無能で力不足だったと考えるのではなく、

成長できるチャンスだと考えることです。

 

失敗したら、、、→新しいチャレンジができる!新しい発見ができるチャンス!

というマインドセットを持つ ことが重要です。

 

実際に、ドゥエック教授の研究により「成長型マインドセット」の持ち主は、

困難に耐え抜き、仕事に意味を見出し、長期的に成功する傾向があることが証明されています。

 

これがアヒル症候群の人の場合、諦めてすぐに結果を出せる別の”何か”を探し始めます。

そして、失敗や苦労を避けることが、人生の目標となってしまいます。

 

 そのため、スタンフォード大学では、寮のプログラムや学校職員のトレーニング等を通じて、「成長型マインドセット」が定着するよう取り組まれています。

例えば、講義では、早い段階で失敗を経験する機会を意図的に作られているものがあります。

失敗を経験し、成長型マインドセットを持つことがいかに世界観を変えてくれるかということを体感できる講義です。

 

感想的なまとめ

ヒル症候群のことを知ったとき、自分が当てはまっていたため、グサッとしました。

 

成長型マインドセットは取り入れることが非常に難しいマインドセットですが、

今後の人生を大きく左右するほどの絶大な効果が得られるマインドセットですので、

ぜひとも取り入れたいです。

 

人間は才能で決まるものではなく、成長することができると考えることが大事です。

 

また、部下を指導する立場にあるリーダーや教師、親はほめ方を注意してください。

 

「すごい!あなたは本当に頭がいいね」→駄目なほめ方

「すごい!そんなことができるなら、こういうこともできるんじゃない?」→良いほめ方

 

駄目なほめ方は、頭がいいことがすごいという考えを刷り込んでいるのに対し、

良いほめ方は、新しいチャレンジを促し、成長していくことがすごいという考え方を持たせてあげることができます。

 

おまけ:アヒル症候群の名前の由来

「アヒル症候群」の名前の由来は、アヒルが泳いでいるときの状態に似ていることから名づけられました。

 

池を泳ぐアヒルは優雅に水上を移動しているように見えますが、

水面下では沈まず前に進めるよう、必死に水をかいています。

 

ものすごくユーモラスなのに、心にグサッとくる例えですね。

 

参考図書:スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール(著:ケリー・マクゴニガル)

 

この記事で紹介したのは、Lesson1の内容になります。

この本の中には全部で25のLessonが書かれています。

スタンフォード大学で最も優秀な教職員に贈られる「ウォルター・J・ゴアズ賞」を受賞しているケリー・マクゴニガル教授の本ですので、おすすめです。